ビタミンACEで免疫力UP献立

ビタミンACEで免疫力UP献立

今回は日本の物理学者、故 三石巌先生が提唱する“分子栄養学”の考え方をベースとした、 新型コロナウイルスやインフルエンザ、ノロウイルスといった感染症の予防として、普段の食事でビタミンACE(エース)をしっかり摂ることで 自己免疫を強化するための「バランスの良い食事」について解説します。

おさらい 感染症予防の基本

新型コロナウイルスやインフルエンザ、ノロウイルスは「感染症」です。
感染症を予防する方法は大きく2つあり両方を実施してくことが重要です。

①体内にウイルスを入れない
・手洗い・うがいなどの基本的な感染症予防を実施する
・外出時のマスク着用の徹底
・換気の徹底
・会議室等で直接飛沫を浴びないための物理的な「壁」の設置
・同居する家族以外の人との接触を出来るだけ避け、やむを得ない場合はソーシャルディスタンスを保つ
・同居する家族以外との飲食を避ける

②体内に侵入したウイルスを撃退する
たとえ体外から侵入したウイルスを自己免疫で撃退できれば感染しません。
自己免疫を強化するためには以下が必要です。

・適度な運動
・適切な睡眠
・ストレスを減らす
・バランスの良い食事

 

ビタミンACE(エース)の「抗酸化力」で感染症を撃退する

ビタミンACE(エース)と呼ばれるビタミンA、ビタミンC、ビタミンEを摂取することで免疫機能を正常に働かせ、感染症のウイルスを自己免疫で撃退できる可能性がUPする仕組みについて解説します。

[活性酸素が免疫機能を低下させる]

人体に必要な「酸素」が通常よりも多く電子を持つことで「活性化」したものが「活性酸素」です。
「活性酸素」は周囲の細胞から電子を奪い安定化します。

一方で電子を奪われた側の細胞は分子構造が変わってしまいます。(これを「酸化」と言います)
「酸化」した細胞は本来の機能を失います。

免疫細胞が「酸化」すると、本来働くべき免疫機能が働か無くなります。

⇒「活性酸素」が体内に増えると結果的に「免疫力」が低下します。

※本題とは外れますが、「活性酸素」により細胞のDNAが損傷した細胞が生産する悪性の腫瘍が「癌」です。
 また本来の機能を果たさなくなった細胞が増える=「老化」です。

しかし、「活性酸素」を除去するための物質、「抗酸化物質」を摂取することで
「活性酸素」を無害化することが出来るのですが、
ビタミンACEがまさに「抗酸化物質」なのです。

■ビタミンACEが免疫力を上げる仕組み

 「抗酸化物質」であるビタミンACEを摂る
   ↓
 各種活性酸素が無害化する
   ↓
 免疫機能を含む全身の細胞が正常な働きを示すようになる
   ↓
 体外から侵入する感染症ウイルスを自己免疫で撃退できる確率が上がる

[主な活性酸素と抗酸化物質]

活性酸素の種類説明主な抗酸化物質
一重項酸素(強い酸化力)紫外線・X線・放射線などを浴びると発生。目や皮膚に大量に発生してシミやシワを作り。タンパク、脂質、DNAなどと反応して障害を起こす。ビタミンA、ビタミンB2、ビタミC、ビタミンE、ポリフェノール、フラボノイド
スーパーオキサイド(もっとも多い)三大栄養素であるたんぱく質・炭水化物・脂質をエネルギーに変える時に発生。体内で最も発生しやすい活性酸素だが、幸いにもスーパーオキシドは消去されやすい。ビタミンC、ポリフェノール、フラボノイド
過酸化水素(ヒドロキシラジカルの元)「スーパーオキサイド」が化学変化し発生。わずかなきっかけで凶悪なヒドロキシラジカルに変わる。ビタミンC、ポリフェノール、フラボノイド
ヒドロキシラジカル(もっとも恐ろしい)「過酸化水素」が、さらに化学変化することで発生。DNAを狂わせ、がんの発生原因にもなりえる最も恐ろしい活性酸素。ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノール、フラボノイド

 

ビタミンACE(エース)が持つ、感染症から体を守る力

「抗酸化物質」としての作用とは別にビタミンA、ビタミンC、ビタミンEの元々の作用として以下の作用があり、感染症対策として有用と考えられます。

[ビタミンA]
皮膚や喉、鼻、消化器官などの粘膜を正常に保ち、乾燥から肌を守りウイルス感染しにくくなる。

 多く含む食材・・・レバー、にんじん、かぼちゃ、ほうれん草、モロヘイヤ

[ビタミンC]
抗酸化作用&美肌効果以外にもコラーゲンの合成を促す効果もあり、乾燥から肌を守り細菌感染しにくくなる。

 多く含む食材・・・いちご、レモン、パプリカ、ブロッコリー、じゃがいも、さつまいも

[ビタミンE]
強い抗酸化作用&生体膜を構成する不飽和脂肪酸の酸化を防ぎ、細胞の健康を維持する。

 多く含む食材・・・あさり、植物油、アーモンド、サーモン、たらこ、かぼちゃ、モロヘイヤ

参照:【TBSテレビ】あさチャン!「新型コロナ対策にビタミンACE」出演

 

ビタミンACE(エース)が摂れる1週間分の献立

ソラレピのレシピを組み合わせた、ビタミンACEがまとめて摂取できるおすすめの献立をご紹介します。
また代謝を行うためには「材料」となる充分な量のたんぱく質を合わせて摂取していることが前提となります。
今回ご紹介する全ての献立は、たんぱく質も28g以上含まれるので免疫UPにご活用ください。

レバーには大量のビタミンAと鉄が含まれており、なんと一回の食事で一日分以上のビタミンA&E鉄の摂取量になります。たんぱく質も51.2gと平均的な女性の1日の摂取目安を超える高たんぱく献立でしっかり栄養補給できます。
※ビタミンAは油溶性ビタミンのため体内に蓄積します。過剰摂取にならないように本献立の利用は週一回程度とするのがおすすめです。

 

ビタミンEが一日分取れる和風献立です。
鶏肉と桜えびなどでたんぱく質も37.1gも取れます。

 

女性に人気のたらこを使ったパスタを中心とした洋風メニューでビタミンACEを摂るならこの献立がおすすめ。
ビタミンEはなんと一日分になります。

 

アーモンドによりビタミンEが一日分以上取れる&鉄分たっぷり&たんぱく質も46.7gも摂れます。
貧血気味の女性にもおすすめです。
鮭×アーモンドの組み合わせが新鮮。

 

意外かもしれませんが、丼ものでもビタミンACEをしっかり取れる献立がこちらです。
ビタミンACEはもちろん、カリウム、カルシウム、鉄、ビタミンD、ビタミンK、ビタミンB1、ビタミンB2、食物繊維もすべて一食の摂取基準目標を超える優秀なバランス献立。
しかもたんぱく質、鉄分もたっぷりで、鉄は一日分摂れます。
ビタミンACE&鉄&たんぱく質がしっかり摂れるので特に女性におすすめの献立です。

 

カロリーは700.7kcalと抑えめで保ちつつ、ビタミンACEはもちろん、カリウム、カルシウム、鉄、ビタミンD ビタミン、K ビタミン、B1 ビタミン、B2 ビタミン、食物繊維がすべて一食の摂取目標を超える優秀なバランス献立。
ほうれん草&じゃこの組み合わせ栄養価的に優秀なため、「ほうれん草の胡麻じゃこ和え」は本特集二度目の登場。

 

チキンソテー&野菜ディップ&スープの洋風献立でビタミンCをたっぷり摂りましょう。
たんぱく質も31.4gとしっかり採れるのでおすすめです。

 

+α で更に免疫力UP

温めのお茶

お茶には「カテキン(ポリフェノール/フラボノイド) 」が含まれます。
「カテキン」には強い抗菌作用があり免疫力UPに繋がります。

特に高い抗ウイルス作用があるとして、いま注目を集めているのが「エピガロカテキンガレート」です。

「エピガロカテキンガレート」は熱めのお湯を淹れることで多く抽出されます。

参照:静岡茶で免疫力を高める身体づくり


煎り胡麻

ごまに含まれる「セサミン(ポリフェノール/フラボノイド) 」は強い抗酸化力を持ちます。
胡麻の殻は固く消化しづらいです。
食べる前に煎り、すり鉢ですって食べることでより効率的にセサミンを吸収出来ます。

参照:黒ゴマ 「セサミン」が豊富食べる前にすって吸収率UP

発酵食品

納豆、チーズ、ヨーグルト、キムチ等の発酵食品は腸内環境を整え免疫力UPの効果があります。

 

おわりに

今回は、分子栄養学の知見に基づき、ビタミンACE(エース)を摂取するとなぜ免疫力がUPするのか?という理論の部分と具体的な献立をご紹介しました。

分子栄養学は『摂取した栄養がもたらす体内の変化を分子レベルで考える』です。

ご興味があれば以下をご覧ください。

本記事の参考文献

三石巌 分子栄養学のすすめ (健康自主管理システム1)

株式会社メグビー 分子栄養学とは

 

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